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涙道疾患

涙道(るいどう)

涙は図のように涙腺から分泌されて、眼の表面を潤したあと、まぶたの鼻側の上下2カ所にある涙点から涙小管~涙嚢~鼻涙管を経て、鼻腔の下方に流れ出ます。この排水経路を涙道と呼びます。

涙道

涙道閉塞症

涙道閉塞症とは涙道が詰まり涙の排出ができなくなることを言います。涙がうまく排出されなければ、涙が溢れ出てきたり、目やにが出たり、また涙嚢に膿が溜まることもあります。閉塞部位により涙小管閉塞、鼻涙管閉塞があります。最近、内服の抗がん剤による涙道閉塞が問題になってきています。抗がん剤を内服後しばらくしてから流涙が増えたという患者さんには、早期の治療をお勧めしております。

涙道閉塞症の治療

当院では涙道の閉塞した(涙の排出経路がつまること)部分を穿破(せんぱ)する際に涙道内視鏡を使用しており、従来の盲目的ブジーの治療と比べて安全性・成功率が高い治療となっています。上記の処置でうまく開通させることができたら、シリコン製のチューブを涙道内に留置して約2~3カ月後に抜去します。

涙嚢炎

涙嚢とは、眼から排出された涙が貯留する気管です。涙嚢が何らかの原因で炎症を起きることを涙嚢炎といいます。

慢性涙嚢炎

長期にわたる鼻涙管閉塞や狭窄の結果、涙嚢に細菌感染が加わった事で、炎症が生じます。流涙や眼脂がみられ皮膚の上から涙嚢部を圧迫して涙点から膿あるいは粘液の逆流が確認されます。
慢性涙嚢炎が急性憎悪すると、急性涙嚢炎になります。

急性涙嚢炎

症状は、患部の発赤、腫れ、圧痛、膿の逆流等があり、涙嚢周囲の蜂窩織炎を起こすこともあります。また髄膜炎に発展することもあります。

原因
鼻涙管の閉塞に続発した涙嚢の細菌感染です。
治療
慢性涙嚢炎は涙道へ細い針金を通したりしますが、一時的で根治しにくいものです。そのため涙嚢鼻腔吻合術を行う場合もあります。
急性涙嚢炎の場合は、痛みを取るために腫れている部分を穿刺し、排膿することで減圧をし、抗菌薬の全身および局所投与にて消炎させます。
再発が多い場合には炎症を落ち着かせてから、涙嚢鼻腔吻合術を行うこともあります。

先天性涙道閉塞症

涙道とは涙液を結膜嚢から鼻腔へ導く排水管の部分ですが、その入り口である涙点から鼻腔の出口である鼻涙管が開口せずに閉鎖したままの状態です。

出生直後からの流涙、目やにの症状があります。さらに感染を伴うと膿性の目やにや腫れ、皮膚炎を起こす先天涙嚢炎になる事もあります。生後12カ月頃までは成長に伴って自然に開口することが多いので基本的に経過観察が勧められます。

検査
検査では細い金属製のストロー状のものを使用して涙道から水(生理食塩水)を流し、注入した水が喉の奥に流れるかの処置を行い、流れていれば喉の奥に流れてくるので開通の確認が取れますが、逆流や膿排出がみられる場合鼻涙管閉塞が疑われます。
治療
新生児の場合は涙嚢部のマッサージで経過観察します。マッサージは目頭と鼻の付け根の間(涙嚢部)を揉むように行い、目やにが多い場合は抗菌薬の点眼薬を追加します。首がすわる時期から1歳になる間に症状の改善が認められなければ、バンガーダ式ブジーという通水しながら閉鎖した部位を開口させる手術をします。手術は処置室で体が動かないようにタオルで全身を巻いた状態で行います。

涙腺炎

涙道とは涙液を結膜嚢から鼻腔へ導く排水管の部分ですが、その入り口である涙点から鼻腔の出口である鼻涙管が開口せずに閉鎖したままの状態です。

涙腺炎は瞼の裏側、耳の上側にある涙腺炎症を起こす状態です。
急性と慢性があり、急性は、細菌やウイルスの感染により起こります。
慢性はサルコイドーシス、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患が主な原因で生じます。

涙腺炎
症状
涙が出にくくなります。
・急性…多くは片側に発症し、赤く腫れ、指で押すと痛みが増します。
・慢性…両側が腫れます。
検査
・シルマー試験(涙の分泌量の検査)
・フルオレセイン試験(角膜炎症所見)
腫瘍がある場合は切開やCT,MRIなどの画像診断を行う場合もあります。
また自己免疫疾患が疑われる場合、病気の一部を取り、顕微鏡で観察する診断(病理組織診断)を行います。
治療
・ステロイドを内服します。
・抗生剤の点滴を行います。
・涙が少なければ点眼薬、腫れには眼軟膏を使用します。

外傷性視神経症

怪我による骨折で視神経管が狭くなった事が原因で、その中の視神経が圧迫や血流が障害されることによって視力や視野の障害が起こります。
受傷直後から下記のような症状がみられますが、眼底所見では受傷直後は正常であることが多く、10日ほどすると視神経の循環障害によって視神経委縮がみられることがあります。

眉毛の外側からおでこにかけての怪我が原因になりやすい

  • 怪我による骨折が視神経を圧迫する
  • 怪我によって血腫(血の塊)ができて、視神経を圧迫する
  • 怪我の衝撃によって視神経線維の血管原性浮腫(神経線維がむくむ)や循環が悪くなる
症状
・眉毛の部分の打撲傷(打ち身)
・急激な視力低下
・視野障害(中心が暗くみえるや上半分または下半分が見えないといった障害が生じることが多い)
治療

​​骨折している場合


・手術で視神経が通る管を広げる 視神経管開放手術

​​​​骨折していない場合


・視神経線維のむくみを軽減させる
・浸透圧利尿薬の点滴:全身の水分を減らす
・ステロイド薬の点滴:炎症を抑える
・視神経の保護 ビタミンB12製剤(メチコバールなど)
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